カリカの家城啓之主宰の劇団
「劇団乙女少年団(オトメメン)」
第10回公演「オカマーズ7」
初日の公演を見てきました。
いつもと同じく原宿のラフォーレミュージアムにて。
乙女は第7回公演の
「愛を伝えるのは3回まで!よ」
以来になります。
その次の公演からカリカの相方・林や
今をときめくw永井佑一郎が出るようになって行きたかったのですが
おさむもありの乙女もありので私には追い付かず;
しかも前回初めて見た乙女は
演劇の出来としては文化祭的なノリを感じる
未熟なものであるという感想を持ってしまったりで
なかなか見にいくこともなく
それ以来になってしまいましたわ。
しかし今回はゲスト出演「浅越ゴエ」で瞬間行くことに決まりましたわw
浩志と林の夢の競演!
しかも浩志のオカマ姿!?
ときめき乙女。
出演はカリカ、浅越ゴエ(以下浩志)、ポイズンガールバンド阿部、
ガリットチュウ熊谷、コンマニセンチ竹永、デッカチャン、オコチャ、
コッセこういち、ノンスモーキン中尾、
工藤史子(チーターダッシュボンバーショット)
物語は自衛官である男達の話。
呑みながら戦争おきねーかなーとか言っちゃってる彼等だけど
本当に戦争がはじまりしかも次々と特攻にいかされるということになったら
「オカマだったことで除隊になった自衛官がいる」
という噂をききつけ
みんなどんどんとオカマになっていく。
そして除隊になるのだけど
ただ一人、民間から特攻にいくことになった妻子ある前田は
特攻にいくという。
それは家族のために。
素晴らしかったです。
もう1回、見たくて仕方がない。
しかし、再演のきかないこの舞台
だからこその価値。
ひとりの芸人の門出の為の舞台であったと
言い切っていいのでしょうね。
前田ししょうが吉本をやめることを表明したのは
つい最近のことで
この公演なんてとっくに発表されていたし
チケットだってとっくに発売されてた。
だからその表明時に「乙女が最後の仕事になる」と言ったのも
「結果的に」これが最後になったのだとおもっていたのだけど
ちがってた。
これはししょうの最後の舞台として用意された公演だったのですね。
そんなことはつゆ知らず普通に舞台を楽しみ
浩志を堪能。
舞台ははじめはぎこちない女言葉を話している程度だった彼等が
化粧をはじめ
女服を着出し
本当に性転換してしまうもの
ゲイの犠牲になるものと
どんどんエスカレートしていくオカマっぷりに大爆笑。
それがクライマックス
芝居の中の「前田さん」を送り出すシーンと
ししょうの旅立ちが重なった瞬間
ただの舞台じゃなくなってた。
デッカチャンからでっかいエルモのぬいぐるみをもらう。
デッカチャンが会うことのできない自分の子供にあげようと
ずっと持ち歩いていたぬいぐるみ。
「これは叶えられなかった夢の代償にいただきましょう」
と前田ししょう。
もともとバーテンで民間から特攻にいかされることになったのが前田さん
かわりに自衛隊を除隊になったオコチャがバーテンをひきついでいて
バーテンダーとして前田さんにいろいろ教えてもらって
「師匠」と呼んでいたのだけど
前田さんの
「僕はもう師匠でもなんでもない、ただの人です」
そして熊ちゃんの
握手した手をかたく握り
絞り出すようにいった
「いつでも帰ってきていいんだよ」
涙が出ました。
バーテンのバイトで稼ぎもろくにない駄目な男。
嫁の妹に「お姉ちゃんは幸せになれない」と散々に言われまくり
特攻に行くと分かったら「お姉ちゃんと離婚して下さい」と頭まで下げられる。
それでもオカマとして生きるよりも
男として、父親として、夫として、家族を守る為に死んでいくことを選ぶ。
芸人としての「前田ししょう」よりも
家族を守ることを選んだ前田さん。
芸人としての死
社会への特攻
別れの悲しみと旅立ちのせつなさと
仲間の愛にあふれた
素晴らしい舞台でした。
家城さん粋すぎるよ、こんな演出。
平成の昭和芸人前田ししょう
MCをやれば進行が滞る前田ししょう
もう「ししょう」ではない前田さん
「ただの人」としても愛されるそのキャラクターで
「父親」である前田さんもがんばってほしいものです。
おつかれさまでした。
話題をかえて、浩志ですよ。
浩志が出た瞬間会場から「おぉ」とどよめきが。
blogで12日まで東京には来てないことは分かっていたので
前のときの吉村くらいチョロ出なのかと疑っていたのだけど
ほぼ全編に渡って出ていて驚き。
いつ稽古を!
軍人浩志はさまになってるのだけど
オカマ浩志は相変わらず過剰できもちがわるくてよかったですw
最終的にはマリーアントワネットにwww
浩志と林がきゃっきゃやってる図は非常に嬉しかったですわ。
次は是非お互いスーツで。
ここの絡みはもっと見たいなーとおもいますね。
林と浩志のみならず、プラン9勢とカリカ勢(乙女おさむ含)。
今回の浩志の客演は本当に夢のようですわ。
マジ家城GJ。
しかし今回は熊ちゃんでしたわ。
オカマスターね
最初出た時に「あれ誰だ」とおもったんだけど
なんとなく思考がそのまま素通りしてしまって
誰か考えることをしなくなっていたのだけど
芝居見てたら突然キャストに
「ガリットチュウ熊谷」って文字があったのを思い出しw
「あーくまちゃん!!!!!!!!!!」
と・・・。
まさかあの熊ちゃんが!
マジで熊ちゃんか!
と疑うくらいの素晴らしい出来でしたわ。
舞台での存在感たるや。
ドラッグクイーンみたいなかんじなんだけど
綺麗だし
ハスキー声は生きてるし
登場人物の中でも一目置かれる役どころなのだけど
ちゃんとそういう感じだったし
クライマックスの中でも一番のクライマックスのあの台詞。
素晴らしかった。
普段の「熊ちゃんどうしよもねー」みたいのは
愛があっての発言なのは勿論なんですけど
今回でちょっと見直したというか、惚れるかとおもいましたわw
レインボーアタックいきたくなりました。
今前田さんのblogをみにいってみたら
タイトルが「サラリーマン前田の〜」にかわっていたw
blogはcastyで続けていきそうですね。
プロフィールも「前田貴寛」「職業サラリーマン」にかわってるしw